【外壁塗装】塗料の種類と選び方

外壁塗装の塗料に悩む
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目次

外壁塗装とは

外壁塗装とは

外壁塗装とは、建物の外壁部分に塗料を塗布することで、建物の美観を整えると同時に、風雨や紫外線といった自然環境から住まいを守る重要なメンテナンス作業です。見た目を新しくするだけと思われがちですが、実は建物の寿命や快適な住環境を保つうえで欠かせない役割を果たしています。

塗装によって形成される「塗膜」は、外壁材をコーティングする保護膜として機能します。この塗膜が劣化すると、外壁材そのものがダイレクトに自然の影響を受けてしまい、雨水の侵入や素材のひび割れ、カビや藻の発生といったトラブルが発生しやすくなります。そうしたリスクを未然に防ぎ、長期的に安心して暮らせる家を保つためにも、外壁塗装は定期的に行う必要があるのです。

また、塗装には建物の印象をガラリと変える力もあります。色の選び方や質感によって、住まい全体の印象が一新され、築年数の古さを感じさせない若々しい外観に生まれ変わることも可能です。美しさと機能を両立する、それが外壁塗装の本質です。

1. 住まいを保護する

外壁塗装の最大の目的は、建物を自然のダメージから守る「防御壁」としての役割です。日常生活では意識しにくいですが、外壁は一年中、紫外線や雨風、砂埃、気温差、湿度など、さまざまな負荷にさらされています。塗膜が健全であれば、これらをブロックして外壁材を劣化から守ってくれます。逆に、塗膜が劣化して剥がれてしまうと、外壁材はむき出しの状態に。たとえば窯業系サイディングは水分を吸収しやすく、ひび割れから雨水が侵入すれば、内部の柱や断熱材まで劣化が進行するリスクがあります。これは建物の寿命を縮めるだけでなく、修繕費用も大きくなってしまうため、予防保全としての外壁塗装は非常に重要です。

さらに、塗膜の防水性が失われた状態が続くと、カビ・苔・藻などの発生が加速し、見た目の劣化だけでなく健康リスクにもつながります。定期的な塗装によって、こうした目に見えにくいリスクをコントロールし、建物を良好な状態に保つことができるのです。

2. 住まいに機能を与える

近年では、塗料自体にさまざまな機能が加えられており、単なる「色を塗るだけ」の工程ではなくなっています。たとえば、夏場の猛暑対策として有効なのが「遮熱塗料」です。屋根や外壁に遮熱塗料を使用することで、太陽光に含まれる赤外線を反射し、表面温度の上昇を抑制できます。これにより室温の上昇を防ぎ、冷房効率を高め、結果として光熱費の削減にもつながります。

また、「防水性」「防カビ・防藻性」に優れた塗料を選ぶことで、建物内部への水の侵入を防ぎ、外壁表面の清潔さを長期間保つことが可能になります。都市部では排気ガスや粉塵などの汚れが付きやすいため、セルフクリーニング機能を持つ「低汚染塗料」も有効です。こうした機能は、住宅の立地や生活スタイル、過去のトラブル傾向などに合わせて最適なものを選ぶべきです。必要な機能が明確であれば、単なるメンテナンスを越えて、「暮らしの質を向上させる工事」としての外壁塗装が実現します。

3. 住まいの景観を変える

外壁の色や質感は、建物全体の第一印象を大きく左右します。塗装によって美しくリフレッシュされた外観は、築年数以上に清潔感や若々しさを感じさせ、住まいの価値を高めてくれます。特に、色褪せやチョーキング(粉状に劣化した塗膜)が起きている外壁を塗り替えると、その変化は一目瞭然。訪問客だけでなく、近隣からの印象も好転します。

また、色や艶の選び方によって、外観の雰囲気を自由に演出することも可能です。例えば、白やベージュ系のカラーは清潔感を与え、グレーやブラウンは落ち着いた高級感を演出します。モノトーンの組み合わせでシンプルモダンに、濃淡をつけたツートンカラーで個性を出すといったデザイン的な工夫も楽しめます。さらに、外観の印象が良くなることで、住んでいる人の気分やライフスタイルにも良い影響を与えると言われています。見た目の整った住まいは、日々の満足感や誇りにもつながり、結果として住環境への意識が高まっていくのです。

▶︎ 外壁塗装するタイミングはいつ?外壁塗装の時期を決める要素を解説
▶︎ 外壁塗装は何年ごとが目安?塗料ごとの耐用年数・塗り直す必要性を解説

外壁塗装はなぜ必要?タイミングと劣化のサイン

外壁塗装は、「見た目が古くなったからやるもの」ではなく、建物の健康診断と同じように“必要だからやる”ものです。特に日本の気候は、梅雨・台風・猛暑・寒冷と一年を通じて厳しく、外壁はその影響を常に受け続けています。塗膜が劣化すれば、外壁材へのダメージが蓄積し、やがて雨漏りや内部腐食といった深刻な問題へと発展していきます。

では、どのようなサインが出たら塗装を検討すべきなのでしょうか。代表的な劣化の兆候は以下の通りです。

  • チョーキング(白い粉が手につく)
    紫外線により塗膜が分解され、粉状になる現象。防水性が失われている証拠です。
  • ひび割れ(クラック)
    細かなヘアクラックから大きな構造クラックまで。水の侵入リスクが高まります。
  • 塗膜の剥がれや膨れ
    密着力の低下や内部の水分により塗膜がはがれると、保護機能がほぼ失われます。
  • カビやコケ、藻の発生
    特に北側や湿気の多い箇所に見られ、美観だけでなく健康被害の懸念も。
  • 色あせ・艶引け
    紫外線や雨による経年劣化。塗料の性能が低下してきた証です。

こうした症状が1つでも見られたら、早めの対処が望ましいです。塗料の種類によって異なりますが、多くの場合10年〜15年が塗り替えの目安となります。放置すると補修範囲が広がり、費用がかえって高くなるケースもあるため、早期判断が大切です。

塗料の種類と特徴を比較

外壁塗装の塗料

外壁塗装の塗料は、価格・耐久性・機能性のバランスによって大きく分かれます。安価な塗料は手が出しやすい反面、耐用年数が短く、頻繁な塗り替えが必要になります。一方で高性能な塗料は初期費用がかさみますが、長期的にはメンテナンスの回数を減らすことができます。ここでは代表的な4種類について、より詳しく比較してみましょう。

アクリル塗料:低予算向けのベーシック

  • 価格帯:1,000〜1,500円/㎡
  • 耐用年数:5〜8年
  • 特徴:安価だが耐候性が低く、塗り替え頻度が高め。短期的利用におすすめ。

価格重視のリフォームや、売却予定の物件などに使われることが多いのがアクリル塗料です。施工性が高く、短期間で仕上がる点もメリット。ただし、紫外線や雨風に弱く、塗膜の耐久性は他の塗料と比べて劣るため、3〜5年で再塗装が必要になるケースも珍しくありません。

鮮やかな発色でデザイン性は高いものの、湿気を含みやすいため、湿度の高いエリアや海沿いの住宅には不向きとされます。仮設建物や、外観だけ一時的に整えたい場合などに向いています。

ウレタン塗料:コスパ重視の万能型

  • 価格帯:1,800〜2,500円/㎡
  • 耐用年数:7〜10年
  • 特徴:柔軟性が高く、細かなヒビにも対応。やや古いタイプながら実績豊富。

アクリルより一歩性能が上がり、かつ価格も比較的抑えめなのがウレタン塗料です。密着性や柔軟性が高く、細かいクラックにも追従しやすいという特徴があります。特に、複雑な形状の外壁や付帯部(雨樋・破風板など)に使われることが多い塗料です。

ただし、近年はシリコンやフッ素の高性能塗料が普及してきたため、全体としてのシェアは減少傾向にあります。予算と耐久性のバランスを見て、部分的な使用なども検討すると良いでしょう。

シリコン塗料:現在の主流。バランス型

  • 価格帯:2,500〜3,500円/㎡
  • 耐用年数:10〜15年
  • 特徴:耐候性と価格のバランスが取れており、戸建て住宅で最も人気。

「とりあえずこれを選べば間違いない」と言われるほど、戸建て住宅におけるスタンダードとなっているのがシリコン塗料です。コストパフォーマンスに優れ、耐用年数も10年以上。防水性、防汚性、耐熱性にバランスよく優れており、ほとんどの住宅で問題なく使えます。

注意点としては、同じ「シリコン塗料」と名乗っていても、製品ごとに性能差が非常に大きいという点です。グレードや添加成分によって、仕上がりや耐久性が大きく変わるため、必ず製品名とカタログ性能を確認しましょう。遮熱・低汚染タイプなど、機能性を追加することで、さらに快適な住環境が実現できます。

フッ素塗料:高耐久・高価格のハイスペック

  • 価格帯:3,500〜5,000円/㎡
  • 耐用年数:15〜20年
  • 特徴:耐久性は抜群。高層建築や公共施設でも使われる品質。予算に余裕がある方向け。

フッ素塗料は、圧倒的な耐候性と高耐久を誇る高機能塗料です。紫外線や酸性雨、海風などの過酷な環境でも耐える力があり、20年近くメンテナンス不要で美観を維持できる製品もあります。そのため、メンテナンス頻度を減らしたい人には非常におすすめです。

デメリットは、やはり価格の高さです。㎡単価はアクリルの3倍〜4倍に及ぶこともあります。また、塗膜が硬く、動きのある素材には不向きとされることもあります。長期的に住み続ける前提であれば、結果的にはコストダウンにつながる選択肢ともいえるでしょう。

参考:建築用塗料|日本ペイント株式会社

業者との相談時に確認すべきポイント

塗料選びで迷ったときは、信頼できる塗装業者と相談しながら決めるのが一番です。ただし、業者によっては情報が不透明だったり、自社都合の提案が多かったりするケースもあるため、以下の点は必ず確認しておきましょう。

  • 具体的な塗料の製品名とメーカーを提示してくれるか
  • 耐用年数や機能性について詳しく説明してくれるか
  • 保証内容や塗膜保証の有無が明示されているか
  • 過去の施工事例やカラープランの提案力があるか
  • 「この塗料しか使えません」と一方的に進めないか

また、複数の業者に相見積もりを取ることも大切です。価格だけでなく、提案内容や対応の丁寧さなども比較することで、自分に合った業者を見極めやすくなります。

まとめ

まとめ

外壁塗装は決して安い買い物ではありません。しかし、建物を長く快適に使い続けるためには必要不可欠なメンテナンスです。大切なのは「なんとなく選ぶ」のではなく、自分の住まいとライフスタイルに本当に合った塗料・施工方法を見極めることです。

  • 初期費用だけでなく、トータルコスト(耐久年数や再塗装頻度)で考える
  • 住まいの立地や環境(湿気・日当たり・塩害など)を踏まえて選ぶ
  • デザインや機能性、将来のライフプランも考慮する
  • 信頼できる業者と相談し、納得できるまで確認する

これらを意識して塗装を進めれば、後悔の少ない、満足度の高いリフォームになるはずです。美しさと機能を兼ね備えた外壁で、あなたの住まいをもっと快適で魅力的な空間にしていきましょう。

弊社は全国対応で、住宅リフォームを中心とした各種サービスを提供しております。
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  • 修理できるのかを知りたい…
  • 外壁塗装の仕上がりイメージがつかない…
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  • 雨漏りしていて困っている…
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