雨樋
雨樋(あまどい)は、屋根に降った雨水を集めて地面に排水する重要な設備です。
劣化や破損を放置すると、外壁や基礎部分へのダメージにつながることもあります。
雨樋リフォームを適切に行うことで、住まいの耐久性を保ち、雨漏りやカビの発生を防ぐことができます。
雨樋が劣化する原因
雨樋の異常を放置すると、建物の寿命を縮める原因になります。
以下のような症状が見られたら、修理や交換を検討しましょう。

落ち葉やゴミ
雨樋には、落ち葉やゴミが溜まりやすく、これが詰まると雨水があふれてしまいます。特に秋冬は落ち葉の影響を受けやすいので、定期的な清掃が必要です。

経年劣化
経年劣化により、プラスチック製や金属製の雨樋にひび割れや穴が発生することがあります。小さな破損であれば補修可能ですが、大きな破損は交換が必要です。

台風や積雪
台風や積雪などの影響で、雨樋が歪んだり外れたりすることがあります。傾きがあると水が正しく流れず、周囲に漏れ出してしまうため、早めの対処が重要です。
雨樋修理・リフォームのタイミング

20年以上使用している雨樋
一般的な雨樋の耐用年数は20~30年程度ですが、経年劣化によってひび割れや変形が発生しやすくなります。特に、紫外線や寒暖差の影響を受けやすいプラスチック製の雨樋は、20年を超えたら点検・交換を検討しましょう。

ひび割れや穴あき
小さなひび割れなら補修可能ですが、大きく割れていたり穴が空いていたりする場合は、そこから雨水が漏れ、外壁や基礎部分にダメージを与える恐れがあります。部分補修で対応できない場合は、早めの交換が必要です。

雨水のオーバーフロー
雨が降ったときに雨樋から水があふれている場合、詰まりや勾配のズレが原因かもしれません。落ち葉や泥の蓄積による排水不良は清掃で改善できますが、長期間放置すると変形や破損につながるため、定期的な点検が重要です。

変形・歪み
雪の重みや強風によって雨樋が歪んだり外れたりすると、正常に排水できなくなります。特に軒樋や接続部分が曲がっている場合は、固定金具の調整や交換が必要になることが多いです。

金具のサビ・外れ
雨樋を固定する金具がサビていたり外れていたりすると、雨樋自体が落下する危険があります。特に、金属製の固定具が錆びると強度が低下し、強風や積雪時に破損しやすくなるため、早めの交換をおすすめします。
雨樋リフォームの種類と費用
雨樋の状態に応じた修理・リフォームの方法を紹介します。
雨樋の状態に応じて、部分修理から全面交換までさまざまなリフォーム方法があります。
簡単な補修(DIYも可能)
小さなひび割れや穴ができた場合は、専用のコーキング剤や補修テープを使って補修できます。特にプラスチック製の雨樋は、紫外線による劣化で割れやすいため、ひび割れを見つけたら早めに対処するのが良いでしょう。DIYでの補修も可能ですが、耐久性には限界があるため、状態によっては交換を検討するのがベストです。

部分的な雨樋の交換
軒樋や竪樋の一部が破損している場合は、部分交換が可能です。例えば、強風で外れてしまった軒樋や、詰まりが原因で割れた竪樋などは、同じ素材の部品を用意して交換すれば修復できます。ただし、古い雨樋と新しい雨樋で色味や形状が微妙に異なることがあるため、見た目を重視する場合は全体の交換を検討するのも良いでしょう。

雨樋の全交換
経年劣化や自然災害による大きな損傷がある場合、雨樋全体を交換するのが最適です。特に金属製の雨樋はサビによって強度が低下しやすく、プラスチック製の雨樋も長年使用すると変色や劣化が目立ってきます。全交換を行う際は、建物の形状に合った雨樋を選ぶことが重要で、併せて軒樋の傾斜調整や金具の交換も行うと長持ちします。

雨樋の清掃・メンテナンス
雨樋が詰まると、雨水があふれて外壁や基礎部分にダメージを与える可能性があります。落ち葉や泥が溜まりやすい地域では、定期的な掃除が必要です。自分で掃除することもできますが、高所作業になるため、業者に依頼するケースも多く見られます。

雨樋の種類と特徴
雨樋にはさまざまな種類があり、素材によって耐久性や価格、メンテナンスのしやすさが異なります。
気候や建物の条件に合わせて最適な雨樋を選ぶことが大切です。
ここでは、代表的な雨樋の種類とその特徴、費用の目安を紹介します。
塩化ビニル(樹脂製)
最も一般的な雨樋で、軽量で施工がしやすく、コストも比較的安価です。サビることがなく、カラー展開も豊富なため住宅のデザインに合わせやすいのが特徴です。ただし、紫外線や寒暖差による経年劣化でひび割れや変色が起こることがあり、強風や積雪の影響を受けやすい点には注意が必要です。
ガルバリウム鋼板
金属製の雨樋の中でも、サビに強く耐久性が高いのが特徴です。特に、強風や積雪の多い地域に適しており、耐用年数も長めです。デザイン性にも優れ、モダンな住宅や高級感のある外観にマッチします。ただし、価格はやや高めで、塩化ビニル製に比べると施工費用もかかる傾向があります。
アルミ製
軽量でサビに強く、耐久性の高い雨樋です。メンテナンスの手間が少なく、長期間使用できるのがメリットですが、価格が比較的高いため、コストを重視する場合には向いていません。また、施工が難しいため、専門業者による取り付けが必要です。
銅製
耐久性に優れ、経年変化による美しい風合いが特徴の高級雨樋です。特に歴史的な建物や和風建築で使用されることが多く、サビに強く長持ちします。ただし、価格が非常に高く、酸性雨の影響で緑青(ろくしょう)が発生することがあるため、設置環境を選ぶ必要があります。
ステンレス製
非常に耐久性が高く、サビに強い雨樋です。特に海沿いの地域や、厳しい気候条件の場所に適しています。ただし、金属の特性上、雨が当たると音が響きやすく、価格も比較的高めです。
雨樋は、建物を雨水の影響から守る大切な設備です。落ち葉やゴミの詰まり、経年劣化、自然災害による影響で破損・劣化することがあるため、定期的な点検やメンテナンスを行い、必要に応じて補修や交換を行いましょう。
雨樋の修理や交換は、DIYでも可能な場合がありますが、高所作業を伴うことが多いため、安全面を考慮して業者に依頼するのもおすすめです。費用相場や補助制度(火災保険)などを確認しながら、最適な方法を選びましょう。 などのお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。 など、気になる症状があれば早めの対応を検討しましょう。適切なメンテナンスを行うことで、美観と安全性を長く保つことができます。
住まいのことでお困りの際は、
いつでもご相談ください。